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2008年12月28日 (日)

再録・ADSLは「サービス」ではなく「ギャンブル」だ

 私が、回線状態の心配をすることをやめ、光ケーブルを引くことを決意した理由

 最近、迷いに迷ったあげく、自宅の回線をにしようと思いたった。理由はいくつかあるが、結局どんなサービスも現状では「過渡期」である以上、初期投資や維持費の安いものを選ぶのが一番ましか、と思ったから。現在ISDNを使っているため、電話番号が変わる可能性が高いがそれだけの価値はある、と判断した。が、大きな間違いであることを後で思い知らされることになる。

 なお、導入しようと思ったのは、NTTが直でやっている「フレッツADSL」というサービスである。専門のホールセラー(回線業者)とプロバイダ(僕の場合はニフティかアサヒネット)が組んでやっているサービスのほうが格安なのだが、敢えてフレッツにしようと思ったのは、次の理由。

 ISDNからの移行なので、フレッツならアナログへの変更とADSL工事が同時にできて、空白期間がないのが便利、と思ったのが1つ。また、固定IPアドレスが必要になったときにも都合がいい。なぜかと言うと、ニフティやアサヒネットはこういうサービスはやっていないが、他には月額2000円程度で固定IPをくれるプロバイダがあり、フレッツの場合はプロバイダの乗り換えが非常に簡単にできるから。

 なお、申し込みは、ニフティのホームページから行った。166に直接電話する方法もあるが、ニフティ経由だと利用権3000円分が付くため。

繋がらなくても「工事費用は払え」

我が耳を疑う対応

 申し込みの時点で、コンサルティング希望日として8日後以降の日付を書け、ということで記入しておいたが、希望日を2日過ぎても連絡なし。こちらからホームページの番号に電話すると、恐縮した感じで「すぐにNTTからかけさせます」、1時間後くらいに「東京パートナー」という会社から電話あり。なんで「東京パートナー」なのかが不明。ただ、口振りではNTTの人としか思えない。(NTTの子会社みたいな扱いのようだ)

 で、びっくりしたのが、その内容。からアナログ回線に戻すので、電話番号が変わるのはしょうがないものの(これだって、配慮はないのか、とも思うが)、変更後の電話番号を調べますといって、しばらくたってからかかってきた電話では「工事費がかかりますが、リンク切れや速度がとても遅い可能性がある。その場合でも工事費は返さない。それでもいいか」と言明される。「それはまったく通じなくても返さないという意味なのか」ときくと「そうだ」との返事。「それは、僕の地区(武蔵野市)だけの問題なのか、ADSL全体の一般的な問題なのか」ときくと、それには直接答えず「実際に工事をやってみるまではわからない」と言い張る。

 いやー、これがお金をとって天下のNTTが販売している「商品」なのか「サービス」なのか、と唖然・呆然とした次第。

 根本的な誤解があるような気がしつつ、少し考えます、と言って電話を切る。で、いくら何でもこんないい加減なサービスに申し込むのは消費者として間違っている、と思い、自分への決断を促す意味で「Bフレッツ」(光ファイバー)の申し込みをホームページで実行。その後、先の「東京パートナー」に電話をするが、話中でつながらず。正式な断りの電話を近々いれようと思っている、という次第。

「通じるかどうか」まで「ベストエフォート」

液晶ドット落ち事件以来の衝撃

 「通じるかどうかまでもがベストエフォート」なのか、と腹がたった。ところが、その後ニフティの会議室等で情報収集に努めたところ、本当に「ベストエフォート」であるらしい。

この場合の「工事費」というのは、ISDNからアナログへの変更・復帰、ADSLの設定・解除と2系統の経費がかかるということだが、前者が戻ってこないのは多少はやむを得ないとしても、後者も戻ってこないケースが多いらしいのだ(交渉によって請求されなかったケースもあるらしい)。

 それどころか、僕のように事前に危険性を教えてくれたのはむしろ「良心的」であり、工事はしたが繋がらず、あるいは極端に速度が遅い、とかで怒っている人もたくさんいると言う。

一方で、「ギャンブル性があるが故に、あんな低価格で提供されている。うまくつながればすごく得するわけで、それがわからない人はADSLを申し込むべきではない」とか「繋がろうが繋がるまいが、工事の経費はかかる。あなたが負担しなければ、誰かが負担することになるのだ」というようなNTTより・業者よりの論調があふれているのも、非常に気になった。これは言ってしまえば「不良品を返品すると、そのコストが他の消費者にかかるからクレームをつけるべきではない」という論法ではないか。

あるいは、「完全無欠の液晶を要求すると、今の値段の10倍になる。だから我慢すべき」とかユーザーから言われた「液晶ドット落ち問題」との類似性を非常に感じる。なんで、パソコン好きの人々は、「消費者」じゃないのだろうか。

いやしくも、お金をとってサービスを提供しているのである。「まったく繋がらなかった場合」と「(たとえば)ISDNよりも遅い場合」は工事費はNTT(あるいは他の回線業者)負担で、返金すべきだ、とつくづく思った。それが企業努力というものだろう。

ただ、液晶ドット落ち問題と違うのは、この場合は、工事をする前に「やめる」という選択肢が用意されている点。その意味で、ギャンブル性は高いが、「ギャンブルである」ことが事前にわかっているの点は、よりましである。とにかく、ADSLの根本的な「曖昧さ」「商品ではないこと。ギャンブルであること」は、もっとちゃんと世間に知らしめる必要がある、と切に思う。

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